モーツァルト ディヴェルティメント第11番ニ長調 K.251
ラッハナー 九重奏曲ヘ長調
シューベルト ピアノ五重奏曲イ長調 作品114 D.667 「ます」
ダマーズ 木管五重奏のための17の変奏曲 作品22
コルンゴルト ピアノ五重奏曲ホ長調 作品15
ブラームス セレナーデ第1番ニ長調 作品11(九重奏版)
メンデルスゾーン 弦楽五重奏曲第1番イ長調 作品18
シュポア 幻想曲と変奏曲変ロ長調 作品81
ボザ 管楽八重奏曲
ブラームス ピアノ四重奏曲第1番ト短調 作品25
ベートーヴェン 七重奏曲 変ホ長調 op.20
クロンマー 管弦八重奏のためのパルティータ へ長調 作品57
フォーレ ピアノ四重奏曲第2番 ト短調 作品45
ヒンデミット 5つの管楽器のための小室内音楽 op.24 No.2
チャイコフスキー 弦楽六重奏曲 ニ短調 op.70 「フィレンツェの思い出」 

モーツァルト ディヴェルティメント第11番ニ長調 K.251

解説:寺西基之

 ディヴェルティメントは娯楽音楽として18世紀後期に盛んに書かれた曲種だった。編成や楽章構成については特に決まった原則があるわけでなく、実際に様々な形態の楽曲がこの名で作られた。その点はセレナードも同様で、これらの曲種の様式上の区別は明確でない。一応セレナードが戸外で演奏される音楽、ディヴェルティメントは室内で奏する音楽と考えられたが、これも厳密ではなかった。
 さて、生地ザルツブルクを本拠としていた前半生のモーツァルト(1756-91)は、親しい関係にあった人のお祝いその他の機会のために、いくつかのディヴェルティメントを作曲している。本日のニ長調K.251は、モーツァルトが、姉ナンネルの霊名祝日(7月26日。なお霊名祝日とは名前の命名の由来となった聖人の祝日)を祝う作品として、1776年に作曲したものと考えられている。「ハフナー・セレナード」K.250の完成後に大急ぎで作曲されたらしく、全曲にみなぎる清新な気分には、前作「ハフナー・セレナード」に通じるものがうかがれるといえよう。なお一説によれば、このディヴェルティメントは、翌1777年にザルツブルクの大学修了式用の音楽(フィナールムジーク)としても用いられたということである。
 第1楽章(モルト・アレグロ)は、冒頭に示される特徴的な第1主題を全体の中心素材としたソナタ形式楽章で、第2主題も第1主題を短調にしたものである。第2楽章はメヌエットで、トリオを挟む。第3楽章(アンダンティーノ)は優美な緩徐楽章で、ロンド形式をとる。第4楽章はメヌエットだが、通常のトリオ付きメヌエットではなく、3つの変奏が挟まれる。第5楽章(ロンドー、アレグロ・アッサイ)は、事実上フィナーレにあたる快活なロンド楽章。最後に退場用の音楽としての「フランス風行進曲」が置かれる。

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