モーツァルト ディヴェルティメント第11番ニ長調 K.251
ラッハナー 九重奏曲ヘ長調
シューベルト ピアノ五重奏曲イ長調 作品114 D.667 「ます」
ダマーズ 木管五重奏のための17の変奏曲 作品22
コルンゴルト ピアノ五重奏曲ホ長調 作品15
ブラームス セレナーデ第1番ニ長調 作品11(九重奏版)
メンデルスゾーン 弦楽五重奏曲第1番イ長調 作品18
シュポア 幻想曲と変奏曲変ロ長調 作品81
ボザ 管楽八重奏曲
ブラームス ピアノ四重奏曲第1番ト短調 作品25
ベートーヴェン 七重奏曲 変ホ長調 op.20
クロンマー 管弦八重奏のためのパルティータ へ長調 作品57
フォーレ ピアノ四重奏曲第2番 ト短調 作品45
ヒンデミット 5つの管楽器のための小室内音楽 op.24 No.2
チャイコフスキー 弦楽六重奏曲 ニ短調 op.70 「フィレンツェの思い出」 

ブラームス ピアノ四重奏曲第1番ト短調 作品25

解説:寺西基之

 ブラームス(1833-97)の残した3曲のピアノ四重奏曲(編成はピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)は、堅固な古典的構築性と内面的なロマン的情緒とが見事に融合している点で、いずれもブラームスらしい傑作である。3曲とも構想されたのは1855年(もしくは前年)頃のことで、本日演奏される第1番は1861年に完成されている。(なお第2番もそれからほどなく完成されているが、第3番はその後何度も書き直されたため最終的な完成は1874年まで持ち越された)。この第1番の着手から完成にいたる時期のブラームスは、恩人シューマンの妻クララに対する秘めた想い、シューマンの死、令嬢アガーテ・フォン・シーボルトとの恋愛と別れなど、青春らしい様々な事件を経験している。この作品にみられる情熱性やデリケートな多感さは、そのような体験の反映とも受け取れよう。
 第1楽章(アレグロ)は、暗い叙情と激しい情熱とが、ブラームスらしい緊密な書法によったソナタ形式のうちに表現されている。第2楽章(アレグロ・マ・ノン・トロッポ)は「インテルメッゾ」と題された3部形式による幻想的な楽章。暗い情感の立ち込める主部に対して、活発な動きのトリオ(アニマート)が対照される。第3楽章(アンダンテ・コン・モート)は、明るいおおらかな主題で始まる表情に富んだ緩徐楽章で、特に中間部(アニマート)では劇的な高揚を作り出している。第4楽章(プレスト)は、「ジプシー風ロンド」と題されているとおり、ジプシー風の主題を中心に情熱的に発展するロンド・フィナーレである。

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