フォーレ ピアノ四重奏曲第2番 ト短調 作品45もっぱらオペラを中心に展開してきた19世紀フランスの音楽界は、ようやく最後の4半世紀になって、器楽振興の運動が盛んになってきた。そうした状況の中で、フォーレ(1845~1924)は優れた室内楽曲やピアノ曲を世に出して、フランス器楽音楽の発展に大きな影響を与えたのである。中期の1886年に書かれたこのピアノ四重奏曲第2番(ピアノ・ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ)も、規模の大きな確かな構成のうちに、彼らしい叙情性と内に秘めた情熱とを円熟した書法で表現した名作だ。この年に敬愛する父をなくしたフォーレは、その悲しみを契機にあの有名な「レクイエム」の作曲にもとりかかっており、そうした当時の心境がこの四重奏曲にも反映しているとする考え方もある。初演は1887年1月22日に国民音楽協会で行なわれている。 第1楽章(アレグロ・モルト・モデラート)は豊かな起状を持ったソナタ形式楽章で、大きなコーダを持っている。第2楽章(アレグロ・モルト)は急速なスケルツォで、第1楽章の2つの主題も用いられている。第3楽章(アダージョ・ノン・トロッポ)は内省的な深い叙情を湛えた感動的な緩徐楽章。第4楽章(アレグロ・モルト)は劇的な展開を示すフィナーレ。ソナタ形式をとっている。 無断転載厳禁 |
